東の対から(1)



東の対では、玉鬘のいる夏の御殿の西の対の様子が具現されていました。

源氏の子息 夕霧は、内大臣家の子息たちといっしょに 自分の部屋で管弦の
遊びに興じていたのですが、それを耳にした源氏から、「どうせならこちらで一
緒に演奏しませんか」と誘いを受け、若い三人の公達が 源氏のもとへと連れ
だってやってきました。

内大臣家の長男・頭中将(柏木)は和琴の名手である父内大臣の音色を受け
継ぐ上手であり、その弟・弁少将は、謡えば鈴虫かと間違うほどの美声の持ち
主です。

はじめ源氏は和琴を弾いていましたが、御簾の中にいる玉鬘に、実の父内大
臣の音色を思わせる 頭中将の和琴の音色を聞かせてやろうとでも考えたの
でしょうか、和琴を頭中将にお譲りになります。


博物館の展示では、左から順に和琴を弾く柏木,夏扇で拍子をとりながら謡う
弁少将,龍笛を吹く夕霧という三人の若者の演奏を、二藍の直衣に藤散らし
紋の指貫姿の源氏が 奥で聞いている様子が、ここ東の対の南廂で表現され
ていました。


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