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寝殿西廂 蛍火の垣間見〜兵部卿宮と玉鬘〜『蛍』巻より

レポート by 明さん



兵部卿宮が捲り上げている几帳は、夏らしい花橘(表朽葉・裏青)の
重ね。
野筋にぼかしで染められた縹色が涼しげな雰囲気を引き立てています。



えならぬ羅の帷子の隙より見入れたまへるに、一間ばかり隔て
たる見わたしに、かくおぼえなき光のうちほのめくを、をかしと見
たまふ。


「羅(うすもの)」とあるとおり、几帳の帷子は秋冬の場面の展示に
用いられているのと比べると薄い布が使われているようです。
兵部卿宮が持ち上げている手の下辺りをよく見ると、裏の緑色がほ
のかに透けているのが見て取れます。



つづく

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